・・・昔、恋人と待ち合わせをして合流した直後彼がこういった。「うまいもん・・くいにいくか?」と。無言でうなずく私。
でも新宿のこんなところにそんなものがあるのか?
元々,あまり豪華なところを嫌う私たちだ,安くて,おなかいっぱいになるそんなところがあるのかなぁ?と思いきや,連れて行ってくれたのは,新宿のチョコッと路地に入った場所。
小さな店の前に列ができていた。
12月の寒い時期のよる。私と彼はそこの最後尾に並んだ。
「・・ここ?」ときくと彼は無言でうなずいた。20分ぐらい寒空の中,待つ。席などは,もちろん合い席
それでも席につくと部屋の暖かさで,ほっとした。
彼が,お薦めを指した。と言うか・・・回りもみんなそれを食べに来ている感じだった。
ロールキャベツと御飯・・・。

値段は確か500〜600百円だったと思う。クリームシチューの中にロールキャベツが入っていて,物凄く美味しかった。
並んで食べるのも分かるなァ・・と。
食べ終わって,体があったまって外に出た。
「・・・こんなところよく知ってるね。」の問いかけに。
「・・・前着たじゃん」と。
「・・・・きてないよ。」私が呟く、
「・・・・・」無言。
そのまましばらく歩き歌舞伎町の交差点で・・・
「・・・ごめん・・・前の女とだ」と。思わずむくれるフリを・・・。しばらく無言でいたら・・・イツモだったら,絶対に言わない彼が一言
「・・・あいしてるぞ」と。

交差点でヒトが振り返る。
ハズカシイカラ、私はさっさと渡った。
でもなんだか嬉しかった。

彼は少してれながら・・・
「・・・これで許してくれる?」と。
と言うか,私,美味しかったから,気にしてなかったんだよとは・・・いえなかったけど。

と・・・ロールキャベツをつくるたびに思い出す。わりと,幸せな日々を送ってきていたのだと,いう事に・・・

そうそう20歳の頃の話だけどね。

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